パラメトリックHRTFとは何ですか?
HRTFを測定データそのままの生のデータとして扱うのではなく、いくつかのパラメータとして分解したもの。
HRTF同士を比べたり分類をする際に扱いやすい利点がある。
測定された生のHRTFからピークとノッチの中心周波数, レベル, 先鋭度をパラメータ化し, 周波数低い順でラベリングを行ったものをP1, N1, P2, N2, …としている。
音像定位実験で、N1, N2, P1を再現すれば正中面内の音像定位ができることを示されている。
初期HRTFとは何ですか?
頭部インパルス応答(HRIR)の振幅の絶対値が最大となるサンプルの前後1msをBlackman-Harris窓で切り出した初期HRIRの周波数軸表現のこと。
初期HRTFの音像定位精度は全区間のHRTFと同等である。
また、 初期HRTFは耳介の伝達関数が主で胴体の伝達関数はほとんど含まれない。振幅スペクトルが滑らかで、かつノッチやピークの概形が保持されるため、モデル化に適している.
IIRフィルタとFIRフィルタ,それぞれの長所と短所を説明してください.
IIR (Infinite Impulse Response : 無限インパルス応答) フィルタ、FIR (Finite Impulse Response : 有限インパルス応答) フィルタは、ディジタルフィルタの一種である.
IIRフィルタの長所は, 極と零点を組み合わせてフィルタを実現するため自由度が高い、FIRと比較して次数が少なく計算負荷が少ない、動作が速い、メモリスペースが少なくて済むことが挙げられる。
短所は、非線形の位相応答である、時変フィルタの場合発振・発散する危険性がある、構造的に帰還ループを持っているので安定性に問題があることが挙げられる。
FIRフィルタの長所は、直線位相特性を持つ、常に安定している、ハードウェアで効率的に実装できることが挙げられる。
短所は、同じ設計目標を達成するためにIIRフィルタと比較してはるかに高い次数を必要とすることが挙げられる。
IIRフィルタを使用する場合 : 高速性が必要な場合, 演算量を抑えたい場合, インパルス応答が長い場合, 急峻な振幅特性や全域通過形の位相等化器などの場合
FIRフィルタを使用する場合 : 緩やかな振幅特性, 線形位相特性, マルチレートフィルタの場合
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